不在をおしむ、弔辞がたえません。
樹木希林さんが亡くなった。
あのけったいなキャラに、はじめて目をうばわれたのは
TVドラマ「時間ですよ」でした。久世光彦演出の、かたやぶりな番組は当時異彩を放っていて、つづく「寺内貫太郎一家」もテレビ史にのこる
番組となりました。
「ジュリィィ~~っ」の雄たけび、あの間が、なつかしい。
“ロックロール!”内田裕也さんとの結婚も、彼女のキャラに深さを
加えた。やんちゃな男を伴侶とし、彼が都知事選に出ようが、不祥事でバッシングされようが、妻として支えた(てか、放し飼い状態?)。
晩年の演技は、パルムドール賞「万引き家族」もふくめ、
すごみとかるさが共存していた。少しのテレビ出演にも
目がはなせない存在感があった。天にも地にも、突きぬけた感があった。
「今日までの人生、上出来でございました。
これにて、おいとまいたします」
(朝日NP「語る 人生の贈りもの」より)
このいさぎよさ、何なんだ。
人生の先輩として、多くのことを示唆してくれてます。
ありがとう、樹木希林さん。女優、享年75歳。ご冥福をお祈りします。
(天童キッド)