公正なこと、きれいであること。
ワールドカップでFIFAがかかげたテーマは、
「フェアに戦い、フェアに生きる」。
今回の開催国ロシアには、皮肉な大会スローガンとなりました。
ドーピング問題で五輪参加をこばまれたり、英国のスパイ暗殺未遂の疑いがあったり…
そのせいか、プーチンの大号令か。
ロシアのチームは、よく走りよく戦う、フェアぶりが目立つ。
A組で早々に2勝、決勝Tへ2位進出。ウルグアイにこそ負けましたが、
そのさいも退場になったロシア選手の落胆ぶりは、
かわいそうなぐらいでした。
サッカーは、小国や民族をひとつにまとめ、熱狂させる大衆スポーツ。
だからこそ、ポピュリズムの複雑な感情も、入ってくる。
人種、民族の争い、国家意識…各国のもやもやが、ちらちらとピッチや
会場にもふきだし、かいまみえる。
日本では計り知りえない感情もあります。
「フェアに戦い、フェアに生きる」
FIFAのテーマの意味がよくひびいてくる大会です。
少しでも現実をよくしたいから、誰もが望むことだから、
このスローガンが伝わってくるのかもしれません。(天童キッド)